夜間中学関係者のみならず教育関係者さま

「大人の学び」講座のご案内

朝起きるのが辛い季節になりましたが、皆様お元気でいらっしゃいますか。

困難な中を学習に励まれている生徒さんとそれを支えておられる育てる会の皆様の日頃の活動に敬意を表します。

今回、私たちが企画する「大人の学び」講座のご案内を差しあげたいと存じます。

1966年、時の行政管理庁から夜間中学の廃止勧告が出され、これに対して廃止反対と増設運動の中心を担ったのがタカノマサオさんでした。そのなかで1971年になるとタカノさんたちは、文部省・教育委員会ばかりでなく夜間中学の教師を激しく追及するようになりました。当時の公立夜間中学は形式卒業生の入学が認められていませんでした。そのことを「夜間中学関係者は被害者意識だけを強調して加害者であることを忘却しがちであり、より弱い立場の人を切り捨ててしまっている」と夜間中学の内部を批判しました。また、文部省が夜間中学に予算をつけ始めた時期には「夜間中学が体制に飲み込まれれば、差別を温存し再生産する場になる可能性が出てくる」と心配して述べています。

そのようななかでタカノさんは「永山則夫の「私設」夜間中学」を開設しました。永山は19歳の時、4人を殺害した元死刑囚です。その裁判で明らかになったのは、虐待、貧困、児童労働、教育の欠如、愛情の欠如、人間関係の欠如といった、壮絶な少年時代でした。同時に長欠・不登校の形式卒業生のひとりでした。収監後、獄中で学び、1997年の死刑執行までの間に獄中で綴ったノートが「無知の涙」として刊行されると、その生い立ちや思想に注目が集まり、裁判支援の運動が取り組まれるようになりました。永山さんは19歳の連続射殺犯としてやがて処刑されましたが、今も日本社会の「福祉」「教育」「司法」などに問題を投げかけています。

その永山則夫の死刑が執行される直前、最後の面会人となったのが、市原みちえさんです。

市原さんは以前から「貧困」「格差」「死刑制度」について市民運動をされていて、春日夜間中学設立運動にもかかわってこられました。最期の面会人であったという縁で、永山則夫の遺品を預かることになり、その後今までずっと「永山則夫」を生まない社会に向けて活動に奔走されています。

この度、1月25日(土)26日(日)と、奈良市に市原さんをお招きして、市原さん宅に保管している永山則夫の遺品や初公開となる自筆原稿等を展示しながら、永山則夫の遺したものとして市原さんのお話を聞く機会を作りました。夜間中学とのつながりもある「永山則の遺したもの」展・講演・DVD視聴に、ぜひ是非ご参加ください。

日時・場所 1月25日(土)10時~12時 奈良市生涯学習センター

1月26日(日)10時~12時 奈良市はぐくみセンター

参加費   無料 (カンパ要請あり 市原さんの活動資金援助のため)

連絡先   奈良市歌姫町1194 ℡0742-81-7721 mail naraogusa@nifty.com

市民ひろば なら小草

各世代で貧困と格差の連鎖が進み、見過ごされがちな若者の学習や就労、高齢者の孤立・孤食の状況が見られます。私たちの地域にも寄り添い、支えあえる場が必要になっています。そのための学習事業、支援事業、イベント事業、などやっています。気軽に相談してください。

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