奈良市の教科書「黒塗り」訴訟から考える教育のあり方|市民が勝訴した理由とは?

2022年、奈良市で起きた教科書採択に関するアンケートの「黒塗り」問題。 

この情報公開をめぐる訴訟は、市民団体側が全面勝訴という形で決着しました。 

今回はこの出来事と、その背景にある教育・行政の問題についてご紹介します。 


◆教科書アンケートの「黒塗り」とは?

奈良市では、教科書展示会に訪れた市民が記入する感想アンケートが行われていました。 

しかし2019年以降、一部のアンケートが黒く塗りつぶされた状態で情報開示され、

市民から疑問の声が上がりました。


◆「子どもと教科書ならネット21」の活動

市民団体「子どもと教科書ならネット21」の奥野つね子さんは、展示会での感想アンケートの開示を求め、情報公開請求を実施。 

しかし奈良市は「個人が特定される可能性がある」として開示を拒否し、ついには訴訟にまで発展しました。


◆裁判の結果と意義

2022年4月8日、奈良地裁は「不開示は不当」として、奈良市に対し開示を命じました。 

判決は、情報公開の重要性や、市民の知る権利を明確に認める内容でした。 

この勝訴は、教育の透明性を求める活動の中で大きな意味を持ちます。


【2022年度 大人の学び講座】 

奈良市の教科書採択アンケート「黒塗り」訴訟をとおして感じたこと 

講師:奥野つね子さん(子どもと教科書ならネット21) 

 📅 開催日:2022年7月18日(月)14:00〜16:00 

📍 会場:奈良市はぐくみセンター(三条本町) 

💰 参加費:500円(当日受付)  


◆おわりに

「子どもに渡される教科書」がどう選ばれているのか。 

その裏にあるプロセスや市民の声の扱いは、決して他人事ではありません。 

これからも教育と行政の透明性を、私たち一人ひとりが見つめ続けていくことが大切です。

市民ひろば なら小草

各世代で貧困と格差の連鎖が進み、見過ごされがちな若者の学習や就労、高齢者の孤立・孤食の状況が見られます。不登校・若者支援・高齢者の孤立解消を目指す「市民ひろば なら小草」。無料塾やフリースクール、カルチャー教室、地域交流イベントを開催中。気軽に相談してください。

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